| ■達人のプロフィール 2002/01/25up! |
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役場の向かいに住む岡崎正義さん。本職は理容業である。昭和25年に高知県仁淀村和田に生まれ、理容学校を卒業した後、約30年前から現在の場所で営業をしている。家族は奥さんに娘さんが3人、それにプラス猫2匹。 お客さんの髪を切りながらダジャレを連発する陽気な性格だが、その反面、かなりの「いごっそう」との噂も。そして、これがこの人の真骨頂なのだが、筋金入りの「凝り性」である。サッカー、ゲートボール、ラーメンづくり、そして現在ハマっているカズラ細工と、興味があることには徹底的にのめり込む人なのだ。かつて私も散髪ついでに「岡崎特製ラーメン」(笑)をご馳走になったことがあるが、これもなかなかの美味であった。 本職より籠編みをしている時間が長い?妙な散髪屋さんである。 |
【問い合わせ】 岡崎正義(理容) 0889−26−2317
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| ■達人、カズラを語る 2002/02/01up! |
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今から30年ほど前におじいさんから竹籠づくりを教わり、初めて籠を編んだそうである。つまり、最初の作品はカズラではなく「竹籠」だったわけだ。この作品は今でも大事に店内に飾られている。 「やっぱりこの作品には特別な思いがあるき、よう手放さんわね」と岡崎さん。おじいさんとの想い出もたくさん詰まっているのだろう。 しかし、この作品を仕上げてから、次の作品を手がけるまで実に30年近くの月日が経っていた。 「石ころ、木株、カズラ。田舎には自然の宝物がたくさんあるのに、田舎の人はそれに気が付かない」 現在、カズラ細工で師弟関係(達人談)にある、東京帰りの西さんの言葉。これをきっかけにカズラにハマっていったそうである。 この3年間で作った作品は300を優に超える。そんな岡崎さんに、カズラにまつわる苦労話を聞いてみた。 「編むこと自体は趣味やき、苦労は特にないぜ。カズラの太さ、色、種類、形。そんなもののバランスには気を使うけんどね。ただ、山から採ってきたカズラを干して3週間、ぼっちり(ちょうど)編み頃になった時に、本職が忙しゅうて編めん(編むことができない)時があるわねえ。そんな時はまた蒸し直したりせんといかん。まあそんなことくらいかねえ」 次の定休日、達人はカズラを採りにまた山へ入る。
(写真は達人の最初の作品:竹籠) |
| ■カズラ保管場所の風景 2002/01/25up! |
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山から採ってきたカズラは、ここで3週間ほど干され、作品に仕上げてもらうのを待っている。 |
| ■達人の作品たち(その1) 2002/02/01up! |
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店の前の道路が5年ほど前に整備され、ケヤキ並木とともにきれいな歩道が完成した。そのケヤキ沿いが岡崎さんの作品展示場である。(ちなみに製作場所は店の中(笑)で、時にはお客さんの待合場所もカズラで占領される!)道行く人々が足を止めては作品を眺め、店に入ってきてはカズラ談義に花を咲かせるそうである。 「店の中に置いちゅう時より、外へ飾った方が作品が良う見える。どうも(どうやら)ケヤキ並木との相性がえいんやねえ」と岡崎さん。 たしかに言われてみれば、作品が並木にすっぽりと溶け込んで、趣のある風景に仕上がっている。 「通りかかる人らぁが譲ってくれんかと言う。相手も遠慮して、タダはいかん、値をつけてくれと。それも一人二人じゃない。こっちも客の髪を切りゆうき、ぎっちり(たびたび)手を止めて相手するわけにもいかん。それで仕方なしに値札を付けたがよ(笑)」 今や、趣味と実益を兼ねた副業へと成長したカズラ細工。まさに「芸は身を助ける」を地で行く岡崎さんである。
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| ■達人の作品たち(その2) 2002/02/01up! |
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カズラのバッグ、帽子、イス。何でも作ってしまうところがスゴイ! |
| ■達人の作品たち(その3) 2002/01/25up! |
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細いカズラから太めのものまで、自由自在に編み上げてしまう。 達人の作品は見ていて飽きない。 |
| ■達人、カズラを編むの図 2002/01/25up! |
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達人は、カズラの正式な名称などにはさほど詳しくないそうだ。 「もともと独学で編み始めたもんやきねえ。本を買うて勉強したのは、技術的な壁に当たってからやね。まぁ、細工で主に使いゆうのは、こっちの呼び方で『ヘクサカズラ』とか『フジカズラ』『ツヅラ』いうやつよ。編み始める前から完成型を決めたりはせん。太さ、色、形。そういうもんのバランスを見ながら臨機応変にやりよらぁ」 この後、左の写真のとおり籠を編みつつ、話はカズラの生態にまで及んだ。その観察力に感心しながら聞いていると、 「俺の話は半分ハッタリ、半分本物。そう思うて聞きよらんといかんぜ(笑)」 私にはそれを見分ける力はないので、この文章のどこかにも「ハッタリ」が混じっている可能性は大である。 |
| ■家族の見解 2002/01/25up! |
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達人の愛妻、名を妙絵さんという。達人以上に陽気な人で、仕事中の二人の会話は、もうほとんど夫婦漫才(笑)、絶妙の呼吸である。 そんな奥さんが達人について語ってくれた。 「知ってのとおり、正義さん(奥さんは達人をこう呼ぶ)はすごい凝り性やけど、子供がそのまんま大人になったようなところが好き。というより尊敬(!)しちゅうと言うてもえいわね」・・・驚きである!世の殿方、奥さんに尊敬されてますか?(笑) 「そばで(近くで)見よって一緒にやってみたいなぁと思うた。籠づくりから挑戦してみたんやけど、簡単そうに見えて、やってみたらけっこう難しかったんよ」 夫婦共通の趣味があるというのは羨ましいことだ。 取材の最後に、「カズラ細工を始めてからビールの量は減りました?」と問うと 「それとカズラは全く無関係!(笑)影響ないねえ」 期待どおりのオチをつけ、私を見送ってくれた奥さんでした。 |
| ■お客さん、達人を語る 2002/01/25up! |
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お客さんを取材するにあたり、はて、誰にすればおもしろい話が聞けるかと考えたのだが、私の髪を切っている時、いつも話に出てくる「あの人」にしようと思い立った。「あの人」とは、岡崎理容の常連であり、役場OBでもある「やっさん」こと、西森康夫さんのことである。 早速、取材申し込みの電話を入れると、「今、NHKの国会中継を見よったところやけんど・・」などと見栄を張りつつ(ほんとやったらすいません!)快く引き受けてくれた。 「岡崎に髪を切ってもらうようになって、もう15年以上にはなるわね。1回行き始めたら店を替えれんき。何でかって?普通、挨拶する時は相手の顔を見るもんじゃが、岡崎の場合、ワシの頭しか見よらん。そろそろ切りに来んかと目が言いゆう(笑)」 のっけから爆笑である。さらに話は続く。 「まぁダジャレが好きな男よ。ワシじゃち、たまには静かに切ってもらいたい時もあるんぜ(笑)。手も達者やが口はもっと達者やね。吉本(興業)に行くほどじゃぁないが(笑)。それと、お互い阪神ファンやき、阪神が勝ったときは話もはずむねぇ。今年は星野(監督)が来たき、ワシは隠れファンになっちゅうけんど」 このままだと、阪神について語り続ける恐れがあるので慌てて話を戻す。 「時間とか約束は、きっちり守る男という印象があるね。以前、朝6時に予約を入れた時も、早起きしてやってくれた。まぁこれからはカズラ細工の技術を、高齢者とかにも教えちゃって欲しいと思いゆう。ほいたら年寄りも楽しゅう健康でおれるしねぇ」 締めは達人へのメッセージ。はい、しっかり伝えておきます。 |